なぜ、値上げをしたりメニュー構成を変えるのか?②
数年前
忙しく目の前の仕事をバタバタとこなしていました。
カットをしながらお客様と話をしていても、時間配分や予約状況が気になり、段々と余裕がなくなっていきました。
お店が予約で満席になっても、充実感に満たされることが少なくなっていきました。
ああ、“自分の本心と違う方向”に進み始めているんだな。と気づきました。
どうせ生活するならヘアスタイルが、
清潔感あるほうがいいだろう。
イケてるほうがいいだろう。
カッコいいほうがいいだろう。
少なくともダサいよりはいいだろう。
そんな気持ちが私の中にあるのに、
今の仕事のやり方に活かしてるのか?
お客様に自分の思いが伝わっているのか?
来店されるお客様はみんな“その思い”を望んでいるのか?…
答えは、NOでした。
何か変えなくてはいけないなと思いました。
だけど、急に別店舗にはなれません。
でも、時間がかかっても理想の仕事に少しでも近づけることをやろうと思いました。
どうせ私ができる仕事量がキャパオーバーになってきたのなら、
「私の価値観に賛同してくれるお客様」
を大事にしようと思いました。
そういった思いが、料金の値上げやメニュー構成を変えることに繋がっています。
実施しても、予想通りいくとは限りません。
予想通りのこともあれば、もちろん予想外のこともあります。
メニュー改正を複数回実施した経験から、ある程度の予測も立てれるようになりましたし、自信もついてきました。
そして何よりも、メンタルが強くなりました。
(100円だろうが1000円だろうがメニューに付加価値を付けようが、最終的にお客様が支払う金額が高くなるということを実行するのは、勇気のいる行動なんです。)
ですから、私も毎回覚悟を持って実施しています。
失客する場合もあります。
不満を言われる可能性もあります。
全く問題ありません。
何かを変えようとするとき、全てのお客様を満足させれるとは思っていません。
人数が多いほど価値観は人それぞれですから。
価値観を共有できる人であれば、私も期待に応えられるよう努力し続けなければなりません。
価値観を共有できない人であれば、ご縁がなかったということです。
お客様と私、そこに“共通の思い”がある関係性だからこそ良い仕事が成り立つんだと思います。
仕事に対する思いは、とても重要だと考えています。
来年4月からメニュー改正を実施しますが、この先もどうなるかはわからないです。
自分の理想はありますが、それも現在の理想であって、時代の流れや過程で考えが変わっていく可能性もあります。
ただ、当店が何かを始めたり変えたりしようとするときは、“最終的にお客様のためになる”と思って実施しているということをご理解していただきたいと思っております。